世羅の家 新築工事


 

 
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緩やかな傾斜地 四季折々の表情を現す谷の風景 その谷へ流れる風

眺めの良い2階をリビングにしたい要望からスタートしました。北に谷、南に山。年中風が行き来する。この間に横たわるように建物を配置し、2階リビングの南北に窓をとることで、申し分のない通風が得られました。暑い日に南の窓をカーテンで閉ざしても、北側(写真7)の涼しげな水の流れを味わいながら適度な採光も得ることが出来ます。
緩やかな傾斜に合して、フロアも細かく棚田のように4フロアに分け、1フロア目が寝室、2フロアが玄関、3フロアにキッチンとして、玄関からキッチンの動線にあまり高低差が出ないよう配慮しました。その結果、写真6のように緩やかな傾斜地に平行に合した段のつけ方にすることで谷空間と一体になった感覚を狙いました。
強風への配慮と上下動線の低減のため、4フロア目の下に2フロア、3の下が1となるようにして建物高さをコンパクトにし、一般的な建物より1m低いです。
 
床暖房の立ち上り負荷に対して省エネ効果を発揮するため、立ち上り時にエアコンが連動するシステムとしました。
屋根は2層構造として雨音を低減し、夏は排熱、冬は暖房負荷軽減を図りました。又、屋根の角度を調整して夏に受ける日射量を低減し、日射の角度の低い冬は室内に日射が入りやすいようにしました。
キッチンは奥行75センチもあるので、巾と作業動線が抑えられます。コンパクトな家には合うともいます。
リズミカルで明るく楽しい生活になるよう想像しながら考えていきました。一方で眺めの良い2階リビングに人を招きやすい間取りにしながら、ただ景色が見えるだけでなく室内空間が谷と一体感を感じることで住人が地域社会との関わりを維持していく補助にならないかと願っております。
 
用途    個人住宅
構造    木造
階数    2階
延べ面積 110m2
 
 
 

レチンA